レッスンの生徒さんとの会話の中でこの3つの意味の取り方を音楽を通して話しあってみました。コンサートで自分が思った何倍も上手に弾けた。練習でこんなに上手に弾けた事なんて一度もなかったのに!それは奇跡なのか、偶然か、それとも事故なのか。
私は今まで奇跡というのは現実に起こり得ない事を『奇跡』と解釈していましたが、
言葉が持つ意味合いは経験や生活や環境に応じて変化します。
この会話から色々な事を連想する事が出来ました。ピアノを習う事によって一番得る事が出来る場所は『演奏』だと思っています。練習の成果を演奏で出すのではなく、演奏する為に練習をした方が効率が良いのかもしれません。その中で失敗をしない統計を意識的に取る事も時には必要です。何故ゆっくり練習するのか。何故楽譜を見て音符を覚えるのかetc...
失敗をしない事に重点を置き過ぎるとプレッシャーになりますが、失敗する確率が少なければ演奏でのプレッシャーはとても少なくなります。緻密な分析で演奏の安定を図る事は自由な表現につながります。そのプロセスを経た後での演奏の成功は何よりも嬉しく感じるものです。堅苦しい話になってしまいましたが、弾いた本人がどれだけ自分の成長を感じられるか、それが一番大切な事だと思います。
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